【ブリュッセル時事】欧州連合(EU)は1日、ロシア軍のウクライナ侵攻に対する新たな制裁措置として、世界の銀行決済取引網「国際銀行間通信協会(SWIFT)」から排除するロシアの対象銀行について合意した。ブルームバーグ通信によると7行が対象となる。近く発動する。
EUは、米国や日本との先月26日の合意を受け、どの銀行を排除対象にするか詳細の調整を進めていた。ロシアを世界経済から孤立させ、プーチン政権への圧力を一段と高める。
ただ、ロシア最大手の国営ズベルバンクや国営天然ガス独占企業ガスプロム傘下のガスプロムバンクは排除対象から外した。天然ガス輸入でのロシア依存度の高さから、副作用軽減のために「部分排除」を望んだドイツなどに配慮したものとみられる。
SWIFTから排除するのは、ロシア2位の国営大手VTBとバンク・ロシヤ、バンク・オトクリティエ、ノビコムバンク、プロムスビャジバンク(PSB)、ソブコムバンク、開発対外経済銀行(VEB)の7行。決済網排除により、これらの銀行は米ドルやユーロなど主要外貨の受け取りができなくなり、貿易決済業務などに支障が生じることになる。