ロシアのプーチン大統領は3日、サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子と電話会談し、西側諸国による制裁がロシア経済に打撃となる中、地政学的に極めて重要な同盟関係の強化を図った。
ロシアはウクライナ侵攻後、ここ数十年は見られなかったような経済的孤立に陥った。国内の銀行は国際金融システムから切り離され、貿易業者はロシア産原油の輸送引き受けに慎重になっている。
石油輸出国機構(OPEC)と非加盟の主要産油国で構成する「OPECプラス」はサウジとロシアが主導しており、2日の閣僚級会合でもウクライナの戦争についてほとんど取り上げなかった。一方、原油価格の高騰を抑えるようOPECプラスに増産を求める圧力は強まっており、それが両国政府間の摩擦につながる可能性がある。
ロシア大統領府の声明によると、電話会談でプーチン大統領は「世界エネルギー供給問題の政治問題化は容認しかねる」と強調した。「ロシア・サウジ同盟を一段と総合的に発展させるという双方の利益」を重点とした話し合いだったとも声明は説明した。
原題:Putin Speaks With Saudi Crown Prince to Buttress Key Alliance(抜粋)