ロシアが対外債務の支払いを履行する確率は低下していると、モルガン・スタンレーが指摘した。債券価格の下落と近づくリセッション(景気後退)、さまざまな決済制限がウクライナ侵攻後に設けられたことを理由に挙げた。
同社ストラテジストのサイモン・ウェーバー氏は7日のリポートで、「最も可能性の高いシナリオはデフォルト(債務不履行)だとみている。デフォルトの場合、通常のような展開となる公算は小さく、比較対象として恐らく最も近いのはベネズエラだろう」と分析した。
今月16日に支払期限を迎えるドル建てロシア国債のクーポン支払いには、30日の猶予期間が設定されているため、デフォルトになり得るのは最も早くて4月15日だと指摘。
米国やその同盟国に科された制裁を踏まえるとロシアは債務履行を渋る可能性があり、米国の銀行がロシア財務省からのクーポン支払いを受け付けることが許されるかを巡っても、一定の不透明性があるとウェーバー氏は記述した。
関連記事 |
---|
ロシア、債務返済で二重基準を採用-「非友好的な国」に日米欧英など |
ロシア債CDS、デフォルト確率80%示唆-債務返済をルーブルに限定 |
ロシア国債はデフォルトか、クーポン支払いでも投資家の手に届かず |
原題:Morgan Stanley Says Russian Bond Default Is Most Likely Scenario(抜粋)