ロシア政府は同国から撤退する外資系企業を接収、あるいは国有化する案を策定した。ロシアのウクライナ侵略を受けてイケアやマクドナルドなど外国企業の撤退が相次いでいる。

  ロシア経済発展省は外国人の持ち分が25%を超える撤退企業を一時的に管理下に置く方針を明らかにした。

  同案の下で、モスクワの裁判所が取締役会メンバーなどからの外部管理受け入れの要請を検討する。その後、資産と従業員を保護するための取り組みの一環として、外資系企業の株式を凍結する可能性がある。

  経済発展省の発表によると、外部管理にはVEB.RF(ロシア開発対外経済銀行)などが参加する可能性がある。企業の保有者は5日以内にロシアでの営業を再開するか、株式売却など他の選択肢を選ぶかを決めなければならないという。

     同措置は株主を含む経営陣がロシアの法律に反して事業活動の管理を事実上終了させた企業に適用されると経済発展省は説明。2月24日以降に経営陣がロシアを離れたり、資産を移転したりした企業も対象となる可能性があるとしている。

  発表によると、接収された企業は改めてパッケージ化され、3カ月後に競売で売却される可能性があり、新しい所有者は従業員の3分の2を維持し、1年間は営業を続ける必要がある。この措置はまだ承認されてはいない。

原題:Russia Devises Plan to Seize Firms Abandoned in Foreigner Exodus(抜粋)