[ニューヨーク/ロンドン 17日 ロイター] – ロシア財務省は17日、ドル建て国債2本の利払い(計1億1700万ドル)の支払いに向け送金を行ったと発表した。複数の関係筋によると、一部の債券保有者はドル建てで資金を受け取ったという。
利払いは前日に期限を迎えていた。30日間の猶予期限を経ても支払いがない場合、外貨建て債としては約1世紀ぶりの債務不履行(デフォルト)となる恐れがある。
ある関係者は「私の予想に反してクーポンがドルで支払われた」と述べた。また別の関係者は、債券保有者である顧客が支払いを受け取ったと明かした。
債権者の中には、まだ資金を受け取っていない向きもいるものの、ここ数日、ロシアの国営および民間企業の多くからハードカレンシー債の支払いを受けたと述べ、支払いを楽観視しているとした。
これに先立ち、ロシアのドル建て国債を巡り、ロシアがコルレス銀行と呼ばれる中継銀行に指定したJPモルガンが利払いを受け取り、支払代行機関のシティに入金したことが関係者の話で分かった。
関係者によると、利払いは米ドルで行われた。シティへの入金後にチェックされ債券保有者に分配されるという。
シティグループはコメントを控えた。
ロシアのドル建て国債の利払いを巡っては、ロシアのウクライナ侵攻を受けた西側諸国の制裁措置により、ロシア政府が履行できるかが注目されていた。関係者によると、銀行は処理を行う前に当局に確認したという。