[キエフ/リビウ(ウクライナ)/ロンドン 21日 ロイター] – ウクライナの首都キエフで20日夜、ショッピングセンターが爆撃を受け、少なくとも8人が死亡した。ロシア軍の攻撃が続く中、キエフのクリチコ市長は21日、外出禁止令を強化し、市民に対し自宅またはシェルターにとどまるよう呼び掛けた。

ショッピングセンターの爆撃から一夜明けた21日、現場では消防隊が消火作業を続けるとともに生存者の救出作業が引き続き行われている。

クリチコ市長は「現時点で入手できた情報によると、(ポディルの)ショッピングセンターのほか、数戸の住宅が攻撃を受けた」とテレグラムに投稿。現場近くの道路には6体の遺体が横たえられているのが確認された。ウクライナ検察当局は、少なくとも8人が死亡したとしている。

ロシア国防省のイーゴリ・コナシェンコフ報道官は21日、「ショッピングセンター付近はロケット弾の保管や多連装ロケットランチャーの再装弾のための大型基地として使用されていた」と主張。高精度の長距離ロケット弾がショッピングセンター内のウクライナ製多連装ロケットランチャーや弾薬庫を破壊したと述べた。

こうした中、クリチコ市長は、現地時間午後8時から23日午前7時まで外出禁止令を強化。22日は薬局やガソリンスタンドなども営業を停止する。

このほか、ウクライナ南部のオデッサの当局は、ロシア軍がオデッサ郊外の住宅を21日早朝に攻撃したと非難。黒海に面したオデッサが攻撃を受けるのはこれが初めて。市当局は、攻撃で火災が発生したものの、これまでのところ負傷者は確認されていないとしている。