[ニューヨーク 23日 ロイター] – ニューヨーク外為市場では、バイデン米大統領が欧州首脳と共に24日に新たな対ロシア制裁を発表するとの見通しから原油価格が上昇する中、ドルが上昇する一方、ユーロが下落した。

バイデン大統領はこの日、ロシアのウクライナ侵攻や対ロシア制裁などを巡り協議するため、ベルギーとポーランド訪問に向け米国を出発。24日にブリュッセルで北大西洋条約機構(NATO)首脳会議や欧州連合(EU)首脳会議に出席する。

クアント・インサイトの分析部門責任者、ヒュウ・ロバーツ氏は、地理的にウクライナに近い欧州から資本が流出し、米国に流れ込んでいると指摘。追加制裁が導入されれば、西側に対する反撃の影響が欧州に不釣り合いに降りかかるとの見方を示した。

主要6通貨に対するドル指数は0.097%高。ユーロは0.17%安の1.1008ドル。

ロシアルーブルは対ドルで8.65%高の89.50ルーブル。プーチン大統領が「非友好国」にルーブル建てで天然ガスを売却し始める方針を示したことを受け、一時は87.50ルーブルと、約1カ月ぶりの高値を付けた。

米国ではこの日、クリーブランド地区連銀のメスター総裁とサンフランシスコ地区連銀のデイリー総裁が5月の次回連邦公開市場委員会(FOMC)で50ベーシスポイント(bp)利上げを決定することに前向きな姿勢を表明。こうしたこともドルの支援要因になった。

円は対ドルで0.30%安の121.12円。

英ポンドは0.42%安の1.3207ドル。一時は1.3298ドルと、3週間ぶり高値を付けた。英国立統計局(ONS)が発表した2月の消費者物価指数(CPI)は前年比6.2%上昇と、1992年3月以来30年ぶりの大幅上昇となった。

暗号資産(仮想通貨)では、ビットコインが0.98%安の4万2179.99ドル。イーサが1.32%安の2962.69ドル。

ドル/円 NY午後4時 121.12/121.13

始値 120.98

高値 121.15

安値 120.60

ユーロ/ドル NY午後4時 1.1003/1.1007

始値 1.1002

高値 1.1011

安値 1.0965