[ベルリン 27日 ロイター] – ドイツのショルツ首相は27日、ロシアから攻撃を受ける可能性に備え、ミサイル防衛システムの購入を検討していると明らかにした。
独公共放送ARDで、ドイツとしてイスラエルの「アイアンドーム」のような防衛システムを購入する可能性があるか問われ、「われわれが検討している項目の一つであることは確かだ。しっかりとした理由もある」と応じた。
購入が検討されている防衛システムの種類は明かさなかった。
既存の地対空ミサイルシステム「パトリオット」よりも長距離のミサイル防衛システムの購入を目指しているか問われると、「われわれには、国益のために暴力を使う用意がある隣国がいることを認識する必要がある」と強調した。
独紙ビルト日曜版はこれより先、ショルツ首相が連邦軍のツォルン総監と協議した際、ドイツ全土を網羅するミサイル防衛システムが議題になったと報じた。
具体的には、イスラエルの防衛システム「アロー3」を購入する可能性が話し合われたという。
国防省は、報道についてコメントを控えた。イスラエル国防省のコメントも得られていない。
連邦議会の与党議員、アンドレアス・シュワルツ氏は同紙に「ロシアからの脅威に対し防御強化が必須だ。これにはドイツ全土のミサイル防衛システムが早期に必要」と強調し、アロー3は「得策」との見解を示した。