[ロンドン 30日 ロイター] – 英国のジョンソン首相は30日、英国はロシアの政権交代やプーチン大統領の排除を目指しておらず、ウクライナの国民を戦争から守ることを目標としていると述べた。
米国のバイデン大統領は26日にポーランドのワルシャワで行った演説で、ロシアのプーチン大統領は「権力の座にとどまることはできない」と発言。その後、自身の道徳的な怒りを反映したものだとし、政策転換ではないと述べた。
ジョンソン氏は議会公聴会で、バイデン氏の発言をどう受け止めたかとの質問に対し、プーチン氏に対する不満は理解しているとし、「ロシアの政権交代を望むことは恥ずべきことではない」と指摘。ただ「英政府はこれを目標にしていないと明確にしておく」とし、「英国はウクライナの人々を野蛮で理不尽な暴力から守ろうとしている」と語った。
その上で、ウクライナ停戦で合意が得られたとしても、制裁措置を通してプーチン氏に対する圧力を維持する必要があると指摘。「ウクライナで停戦が得られても、先進7カ国(G7)が制裁を解除することはない」とし、「ロシア軍がウクライナから完全に撤退するまで制裁を強化し続ける必要がある」と述べた。