バイデン米大統領は3月31日、ロシアのプーチン大統領が一部の顧問を解任したか自宅軟禁にした可能性があるとした上で、プーチン氏にウクライナでのロシア軍の戦況の十分な情報が伝えられているかどうかについては「議論の余地がある」と述べた。

  バイデン大統領はホワイトハウスで記者団に対し、「顧問の一部を解任したか自宅軟禁にしたことを示す兆候がある」と発言。「しかし現時点ではこれを信用し過ぎないようにしたい。確かな証拠はあまりないからだ」と説明した。

バイデン大統領(3月31日)Photographer: Al Drago/Bloomberg

  ロシア大統領府のペスコフ報道官はインタビューでバイデン大統領の発言について、「国家元首による偽情報の典型例だ」と指摘。十分な情報が伝えられていないのはプーチン氏ではなくバイデン氏という意味かと問われ、「まさにそうだ」と答えた。

  これまでも米政府周辺や同盟国からプーチン大統領と上級顧問の溝が示唆されていた。この1カ月間、ロシアのショイグ国防相が公の場に姿を現すのが少なかったこともプーチン氏と衝突したのではないかとの観測を呼んでいた。

  バイデン大統領はさらに、ウクライナでの戦況についてプーチン氏にどの程度情報が伝達されているか「多くの臆測がある」とし、プーチン氏は「『自主隔離』状態にあるようだ」と指摘した。また侵攻作戦を縮小しているとのロシア軍の主張については懐疑的だと述べた。

バイデン米大統領がロシアのプーチン大統領の置かれた状況について発言Source: Bloomberg

原題:Biden Says Putin May Have Put Advisers Under House Arrest (1)(抜粋)