[ニューヨーク 11日 ロイター] – ニューヨーク外為市場で、ドルが主要通貨に対し2年ぶり高値をわずかに下回って推移した。米債利回り上昇が引き続き追い風となっている。ユーロも上昇。フランス大統領選第1回投票の結果が材料視された。
米連邦準備理事会(FRB)による一段と積極的な利上げへの期待から、米10年債利回りは11日の取引で2019年1月以来の高水準を付けた。
終盤の取引で、主要6通貨に対するドル指数は99.92。一時、20年5月以来の高値となる100.19を付けた。
ユーロ/ドルは8日ぶりに反発し、0.14%高の1.0889ドル。
10日に実施された仏大統領選の第1回投票は、現職のマクロン大統領と極右候補のマリーヌ・ルペン氏が今月24日の決選投票に進む見通しとなった。
ウェルズ・ファーゴのマクロストラテジスト、エリック・ネルソン氏は「幾分安心感が広がり、(ユーロが)上昇した。しかし、イベントリスクが完全に過ぎ去るまで、ユーロが実際に上昇勢いを増すことは難しいだろう」と述べた。
ドル/円は0.94%高の125.45円と、15年半ば以来の高値を更新。タカ派色を強めるFRBとは対照的に、日銀がハト派的な姿勢を維持していることが背景にある。
市場では12日に発表される3月の米消費者物価指数(CPI)が注目されている。
原油相場の下落に追随し、資源通貨は軒並み下落。米ドルはカナダドルに対し0.39%高、ノルウェークローネに対しても1.13%高。豪ドル/米ドルは0.4%下落した。
中国人民元も対ドルで軟調。中国10年国債利回りが米10年国債利回りを10年以来初めて割り込んだことを受けて、資本流出と通貨安に対する懸念が浮上した。
ロシアルーブルも急落した。ロシア中央銀行がルーブル相場の下落阻止に向け暫定的に導入した資本規制の緩和を発表したことに反応し、1500GMT(日本時間12日午前0時)までにルーブルは対ドルで4%を超えて下落した。
暗号資産(仮想通貨)では、ビットコインが一時3週間ぶり安値に沈んだ。終盤は3.78%安の4万0541ドル。イーサも5.26%安の3034ドル。
ドル/円 NY終値 125.35/125.39
始値 125.46
高値 125.77
安値 125.36
ユーロ/ドル NY終値 1.0883/1.0884
始値 1.0910
高値 1.0913
安値 1.0874