[ニューヨーク 20日 ロイター] – 終盤のニューヨーク外為市場では、円が20年ぶり安値から切り返した。一時1ドル=129.43円と2002年4月以来の円安水準を付けていたが、終盤は0.8%円高/ドル安の1ドル=127.79円で推移している。

イエレン米財務長官と鈴木財務相との二者会談が行われるとの観測や、口先介入への警戒感の高まりが、トレーダーに円のショートポジションを縮小させるきっかけとなった。

TDセキュリティーズのシニアFXストラテジスト、メーゼン・イッサ氏は「130円を重要なレベルとして見る向きが多いが、われわれは135円超を許容できないラインと見ている」と述べた。

日銀は20日、連続指し値オペの実施を発表。積極的な利上げ路線を取る米連邦準備理事会(FRB)と対照的に、超低金利政策を維持する姿勢を示した。

トレーダーらによると、対円でのドル下落は米国債利回りの低下とほぼ同時だった。シルバー・ゴールド・ブルのエリック・ブレガー氏は「米債利回りの低下が、ドル/円が高値から離れる口実になった」と述べた。また、ユーロ/ドルが反発する材料にもなったという。

それでも、通貨オプション市場や先物市場のポジションは、一段の円安余地があることを示唆している。

ユーロは0.5%高の1.0839ドルと大幅上昇した。欧州中央銀行(ECB)当局者が早ければ7月にも最初の利上げを予想しているとの報道を受けた。

主要6通貨に対するドル指数は0.6%低下の100.36。一時は2020年3月以来の水準となる101.03まで上昇していた。

ドル/円 NY終値 127.88/127.89

始値 127.76

高値 128.27

安値 127.47

ユーロ/ドル NY終値 1.0850/1.0854

始値 1.0856

高値 1.0866

安値 1.0822