[パリ 24日 ロイター] – 24日に投開票されたフランス大統領選の決選投票で、現職のマクロン氏が再選を確実にした。予想得票率は58.5%前後で、極右候補のマリーヌ・ルペン氏を上回った。

ただ、マクロン氏は自身の1期目に対する国民の不満を認め、変革を約束した。

勝利宣言で「多くの国民が私に投票したのは私の考えを支持しているからではなく、極右排除のためだ」と述べ、自身への支持を感謝するとともに、生活水準低下を巡る国民の不満に対処していく方針を表明した。

新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)による影響やエネルギー価格の高騰を受け、選挙戦では経済問題が主な争点となった。

世論調査で一時、マクロン氏との差を数ポイントに縮めていたルペン氏は速やかに敗北を認めた上で、6月の議会選挙に焦点を移し、戦いを続ける意向を示した。

欧州諸国の首脳らからは、国家主義者で欧州連合(EU)懐疑派のルペン氏に対するマクロン氏の勝利を歓迎する声が聞かれた。

EUのミシェル大統領はツイッターへの投稿で、マクロン氏の勝利に祝意を示し、「われわれは、この激動の時代に強固な欧州を必要としている。より主権的で戦略的なEUに完全にコミットするフランスを必要としている」と述べた。

プリンシパル・グローバル・インベスターズのチーフストラテジスト、シーマ・シャー氏は「マクロン氏再選で、金融市場には安心感がひろがるだろう」と語った。