[ブリュッセル 2日 ロイター] – 欧州連合(EU)は2日、対ロシア追加制裁の第6弾を正式に承認した。ロシア産原油の禁輸や、最大手行のズベルバンクを国際送金・決済システムのSWIFT(国際銀行間通信協会)から排除することなどが盛り込まれている。

これにより、EUは年内に90%のロシア産石油の輸入を停止する。

一方、石油禁輸に反対していたハンガリーは、ここ数週間で要求を一段とエスカレートさせた。

EU各国はハンガリーに配慮して、同国などが利用するパイプラインを通じた輸入を当面、対象から除外することで合意した。

あるEU高官は、5月30─31日に開催したEU首脳会議で制裁に関する合意を取り付けた後になって、ハンガリーがロシア正教会の最高指導者キリル総主教を制裁対象とすることに反対を表明したと不満を表明。「この不必要な演出は、ハンガリーにとって割に合わない勝利だったかも知れない。ハンガリーがEU内でこれほどまでに孤立したことはない」と批判した。