自動車の自動運転支援システムに関して当局に報告された衝突事故では、大半が米テスラ車であることが、米運輸省道路交通安全局(NHTSA)のデータで明らかになった。一方でNHTSAは、今回のデータは極めて限定的であり、安全性を巡る結論を出すべきではないと説明している。
NHTSAの発表によれば、自動車メーカー12社が2021年7月から22年5月15日までに報告した自動運転支援システム関連の衝突事故367件のうち、273件がテスラだった。
テスラに次いで事故の報告が多かったのはホンダで90件。スバルからは10件報告があった。ゼネラル・モーターズ(GM)やフォード・モーター、トヨタ自動車を含む他のメーカーでは、報告された事故件数は5件以下だった。
ただ今回の事故データについてNHTSAは、安全性に関する結論を出す上で利用すべきではないと説明。各メーカーにおける自動運転支援システム搭載車の数や運転手による同システムの使用頻度、走行距離など、事故発生率の確定に必要な情報を欠いているためだとしている。事故が二重に報告されている可能性もあるとNHTSAは指摘した。
NHTSAは今後もデータを毎月ウェブサイト上で更新するとしている。
原題:Tesla Reports Most Automated System-Involved Crashes, US Says(抜粋)