[ニューヨーク 24日 ロイター] – 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが下落した。週間ベースでも今月に入って初めての下落となった。トレーダーの間では、米金利がいつピークを迎えるかを巡り、景気後退への対処として利下げ時期の予想を前倒しする向きが出ている。
今週は、原油や商品価格の下落でインフレ懸念が緩和され、株式市場が回復。このため安全資産としてのドル買いが減少した。
決済会社コーペイ(トロント)のチーフマーケットストラテジスト、カール・シャモッタ氏は「商品価格の下落は、特に秋にかけて、ヘッドライン・インフレ率(総合インフレ率)の上昇を抑制し、積極的な金融引き締めの必要性を低下させる可能性がある」と語った。
午後の取引で、ドル指数は0.2%下落の104.013となった。
この日発表された5月の米新築一戸建て住宅販売戸数(季節調整済み)は年率換算で前月比10.7%増の69万6000戸と、予想外に増加した。
これを受けてドルは一段と下落した。
市場では、米連邦準備理事会(FRB)が7月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で75ベーシスポイント(bp)の追加利上げを行った後は、利上げペースを緩めるとの見方が浮上。投資家は現在、金利は来年3月に3.5%付近でピークを迎え、2023年7月までに20bp近く低下するとみている。ドルの年初来上昇率は約9%に達していることから、こうした見方を背景に投資妙味を失いつつある。
円は0.2%安の1ドル=135.20円。ユーロは0.3%上昇し、1.0553ドルとなった。
ドル/円 NY終値 135.17/135.20
始値 135.09
高値 135.39
安値 134.72
ユーロ/ドル NY終値 1.0554/1.0558
始値 1.0537
高値 1.0571
安値 1.0515