[モスクワ 30日 ロイター] – ロシアのノバク副首相は30日、ロシア産石油価格に上限を設定すれば市場の「不均衡」を招き、価格を押し上げる可能性があると述べた。インタファクス通信が伝えた。

主要7カ国(G7)首脳会議は28日、ウクライナに侵攻しているロシアの戦争資金を断つため、一定価格以上で売却されたロシア産石油の輸送禁止を検討することで合意した。

ノバク副首相は「これは市場メカニズムに介入する新たな試みであり、市場の不均衡や供給不足、すなわち価格の上昇につながるだけかもしれない」とした。

ノバク副首相によると、かなりの量のロシア産石油および石油製品がアジア市場に振り向けられており、ロシアの産油量は3─4月の日量900万バレルから6月には990万バレルに回復したという。

ノバク副首相は夏季中には産油量を制裁前の水準に戻し、石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなどの非加盟国で構成する「OPECプラス」での「協定におけるロシアの役割がこれまでと同様になると確信している」と語った。