ロシア・サンクトペテルブルクの自治体当局者がプーチン大統領の弾劾を呼び掛けた
(CNN) ロシア第2の都市サンクトペテルブルクの自治体の当局者がプーチン大統領の弾劾(だんがい)訴追を呼び掛け、警察に呼び出された。罰金が言い渡されるとみられている。
ロシアで反体制的な見解が示されるのは異例。サンクトペテルブルクにあるスモルニンスコエ地区の議員は連邦議会下院に対し、プーチン氏を反逆容疑で弾劾訴追するよう求めた。
要望書を執筆したドミトリー・パリュガ氏は、ツイッターにプーチン氏の容疑を列挙。軍隊よりも職場で活躍すべき健康なロシア人男性の大量殺りく、ロシアの景気低迷と頭脳流出、フィンランドとスウェーデンの加盟を含む北大西洋条約機構(NATO)の東方拡大、「特別軍事作戦」が逆効果に終わったことを挙げている。
パリュガ氏ともう1人の議員はツイッターに、サンクトペテルブルク市警が出した召喚状を投稿。罪状は「支配層の信用をおとしめたこと」だった。
その後のパリュガ氏の報告によると、警察に呼び出された議員4人のうち2人は釈放された。全員に罰金が言い渡される見通しだという。
ロシア政府はウクライナ侵攻に対する批判を封じ込めようと躍起になっている。人権団体「OVDインフォ」によると、ロシアでは侵攻開始以来、1万6437人が反戦活動で逮捕または拘束された。
「プーチン氏辞任を」モスクワ市の地区議会が要求<KHB>9/12 (月) 09:36
モスクワ市・ロモノソフスキー地区の議会は8日、「あなたの考え方や統治手法は絶望的に時代遅れで、ロシアの発展と可能性をさまたげている」として、プーチン大統領に辞任を要求しました。
■地方議会で「反プーチン」の動き
モスクワ市・ロモノソフスキー地区議会:「我々は、プーチン大統領に、ロシア大統領の職を辞すことを求めます。新しい考え方や力を持った人たちに道を譲る時です」
さらに、プーチン氏とその側近らの不寛容で攻撃的な考え方は、ロシアを冷戦時代に逆戻りさせ、再び核兵器で世界を脅していると痛烈に批判しています。
また、プーチン氏の故郷、サンクトペテルブルク市の議員らも“プーチン氏を国家反逆罪で告発すべき”と提案するなど、地方議会で「反プーチン」の動きが広がっています。
■ロシア要衝から“撤退”
一方、ロシア国防省は10日、ウクライナ軍の反転攻勢を受けて、北東部ハルキウ州のバラクレヤとイジュームの部隊を再編成すると発表しました。事実上の撤退とみられます。
ウクライナ、ゼレンスキー大統領:「ロシア軍にとって、撤退は良い決断だ。ウクライナに占領者の居場所はなく、今後もない」
ウクライナ軍の総司令官は11日、SNSで、今月に入ってから、3000平方キロメートル以上の領土をロシアから奪還したと主張しています。
(「グッド!モーニング」2022年9月12日放送分より)
モスクワ区議「プーチン氏は辞任を」 故郷サンクトペテルブルクでも<時事ドットコム>2022年09月10日17時04分
ロシア・モスクワの区議グループは9日、ウクライナ侵攻の責任を問い、プーチン大統領の辞任を要求した。モスクワに125ある地区の一つのリベラル系区議らが要請書をまとめた。少数派だが、長期化する侵攻に不満がくすぶっていることを示していると言えそうだ。
ロシアのエリートに広がる「ポスト・プーチン」論議 有力後継は【解説委員室から】
要請書は「(プーチン氏の)言動がロシアを冷戦時代に引き戻し、世界を核兵器で脅すことにつながっている」と批判。経済成長は実現せず、有能な人材が海外へ流出していると指摘した。
米政府系放送局によると、プーチン氏の故郷サンクトペテルブルクでも7日、区議グループがロシア下院に対し、「国家反逆」を理由に大統領を弾劾するよう訴える要請書を公表。ウクライナ侵攻によって若い兵士を死なせ、北大西洋条約機構(NATO)拡大も招いたと非難した。区議グループは、警察への出頭を求められたという。