[ベルリン 12日 ロイター] – ドイツは防衛力強化に向け、イスラエルから弾道ミサイル迎撃システム「アロー3」を購入する協議を進めている。訪独中のイスラエルのラピド首相が12日、明らかにした。

ドイツは2月のロシアによるウクライナ侵攻開始以降、自国の国防費を増強すると同時に、国際的な対応の一環としてウクライナに兵器を提供している。

ラピド首相はベルリンでドイツのショルツ首相と共同記者会見を行い「主に航空防衛の分野で、イスラエルはドイツの防衛力の構築に参画する」とし、今回の会談は「将来的に可能性がある取引」につながると述べた。ただ、費用などについては明らかにしなかった。

ショルツ首相は、アロー3を「高性能」と評価した上で、ドイツは将来的に防空システムを拡充することで防衛力を強化すると述べた。ただ具体的には何も明らかにしなかった。

アロー3迎撃ミサイルは大気圏外を飛行するように設計されており、核弾頭のほか、生物・化学兵器を効果的に迎撃できる。

独政府関係筋はロイター対し、アロー3を購入する計画はあるが、現時点では何も署名されていない」と述べた。