[ドバイ 12日 ロイター] – ドイツは12日、2015年のイラン核合意再建に向けた欧州の提案に対し、イラン側が積極的に応じなかったことに遺憾の意を示した上で、核合意が近く再建される見込みは低いと強調した。
欧州の合意当事国である英仏独は10日、イラン核合意再建に向けたイラン側の意思に「重大な懸念」があるとの認識を表明した。
一方、イラン側は12日、国際原子力機関(IAEA)との協力を継続する用意があると指摘。ただ、IAEAに対し、イランの核活動に関する「イスラエル側の圧力に屈しないよう」求めたほか、イスラエルの主要都市への攻撃が可能な無人機(ドローン)を公開した。
これを受け、ドイツのショルツ首相は「われわれはイランが核兵器を保有することができないという点でイスラエルと意見が合致している。イランが欧州担当者からの提案に前向きな反応を示さなかったのは残念だ。イランがこれらの提案に同意しない理由はないが、イランが同意しないことを受け入れなければならず、近い将来に合意に至らないのは確実だ」と述べた。
イスラエルのラピド首相は、イランの核保有を阻止する集団行動を求めたほか、これまでの交渉失敗を乗り越える時が来たとした。
12日にはIAEA理事会が開催される。