[ビシュケク 19日 ロイター] – キルギスのジャパロフ大統領は19日、タジキスタンとの国境で先週発生した軍事衝突を巡り、国境警備のためにボランティア部隊を編成する必要ないと表明すると同時に、国民に対し自国の軍隊と戦略的なパートナー国を信頼するよう呼びかけた。
先週14日から16日にかけて発生したキルギスとタジキスタンの国境沿いの武力衝突で、少なくとも100人が死亡。ジャパロフ大統領はテレビ放映された演説で「タジキスタンとの国境問題を平和的に解決するための取り組みを続けている」と述べた。
キルギス当局者はこの日、武力衝突の中でタジキスタン軍に身柄を拘束された4人の国境警備兵の解放について交渉したと表明。タジキスタン外務省は、キルギスが武力衝突を誘発したと改めて指摘しながらも、紛争解決の鍵は交渉にあるとの見解を示した。
中央アジアの国境問題は旧ソ連時代の移民政策に起因。キルギスとタジキスタンは共にロシアと同盟関係にあり、ロシア軍基地を抱えている。ロシアはどちらにも加担せず、両国に平和的な解決を呼びかけている。