[東京 30日 ロイター] – 西村康稔経産相は30日の閣議後会見で、米半導体大手マイクロン・テクノロジーの子会社であるマイクロンメモリジャパン(東広島市)が計画する広島工場の生産計画を5G促進法に基づき認定し、政府が最大465億円を助成すると発表した。

西村経産相は今回の投資支援が「半導体のさらなる日米連携に資する」と説明した。半導体の最先端微細技術で米国や台湾の後塵を拝した日本は、対中国での経済安保上の理由で日米での技術連携を急いでいる。

マイクロンは日本政府の投資支援を受けることで、データセンターや5G、人工知能(AI)技術に必要とされる次世代DRAMメモリの製造能力を強化し、開発を加速させる。

ラーム・エマニュエル駐日米国大使は声明で、「今回の発表は経済産業省、マイクロン、世界中の半導体製造業界にとって画期的な出来事だ」と指摘。「サプライチェーン強靭化の重要な第一歩であり、両国の経済と国家の安全保障を強化することにつながると期待している」と述べた。

マイクロンのグローバルオペレーション担当執行副社長、マニッシュ・バティア氏はプレスリリースで「日本政府の支援に感謝するとともに、半導体生産の拡大と技術革新の推進を目指す日本のグローバルパートナーであることを誇りに思う」とコメントした。

マイクロンメモリジャパンの前身は、日立製作所とNECの半導体製造部門が統合されたエルピーダメモリ。