[国連 12日 ロイター] – 国連総会は12日、ウクライナ情勢を協議する緊急特別会合で、ロシアによる東部・南部4州の一方的な併合を違法だとする非難決議案を賛成多数で採択した。また全ての国に対し、ロシアの行動を承認しないよう要請した。ロシアの外交的孤立が一段と深まった。

決議には193カ国中143カ国が賛成。ロシアのほか、シリア、ニカラグア、北朝鮮、ベラルーシが反対した。中国を含む35カ国は棄権した。

採択後、ウクライナのキスリツァ国連大使は記者団に、素晴らしい結果だと述べた。米国のトーマスグリーンフィールド国連大使は、ロシアが世界を脅かすことはできないことを示したと強調した。

安全保障理事会(15理事国)では9月末、同様の決議案を採決したが、ロシアの拒否権行使により否決されていた。

ロシアのネベンジア国連大使は採決に先立ち、「政治的であからさまに挑発的な」決議案であり、「危機の外交的解決に向けた努力を損ねる」と批判した。

採決に先立ちブリンケン米国務長官が100カ国以上の外交官とオンライン会合を開いて決議案への賛成を訴えるなど、欧米諸国は外交的な働きかけをしていた。

今回の決議案では、2月のウクライナ侵攻直後に141カ国が支持したロシア非難決議を上回る賛成票が得られた。