[オスロ 12日 ロイター] – ノルウェーに拠点を置くコンサルタント会社DNVは12日、ウクライナでの戦争を機に、欧州が天然ガスへの依存度低下を加速させるとともに、ロシア産に変わるエネルギーに移行して供給確保を強化するとの見通しを示した。

DNVはエネルギー移行に関する年次リポートで「ウクライナ戦争は、欧州の天然ガス消費に対する当社の予想に強く影響した」と指摘。2050年時点の欧州ガス消費量を年間1700億立法メートルと予想し、侵攻前となる1年前の3100億立法メートルから修正した。20年の消費は約5800億立法メートルだった。

30年時点の予想は1年前の予想を約26%下回る水準となり、エネルギーシフトの加速が見込まれている。

リポートの責任者はロイターに、「エネルギーの安全保障問題により、欧州はシステム効率化促進と再生可能エネルギーの増産に向けより力を入れざるを得なくなっている」と述べた。