[ローマ 19日 ロイター] – イタリアの次期首相候補とされる右派「イタリアの同胞」(FDI)党首のジョルジャ・メローニ氏は19日、自身が率いる新政権は「親北大西洋条約機構(NATO)で完全な欧州の一員」になると明言した。

先の総選挙で同じ右派連合として共闘した「フォルツァ・イタリア」のベルルスコーニ元首相はロシアのプーチン大統領に繰り返し親近感を示しており、連立政権樹立に向けて2人の考えの違いが鮮明になっている。

ロシアのウクライナ侵攻以来ずっとウクライナを擁護し、西側の対ロシア制裁を支持し続けてきたメローニ氏は「われわれの政権下でイタリアは決して西欧の弱い環にはならない。私の立場は過去、現在、未来と常にはっきりしている。私は明確な外交政策の方針を持つ政府を率いるつもりだ。この基本部分に不賛成のいかなる人物も政府に入ることはできない」と強調した。

一方ベルルスコーニ氏は、18日にリークされた2つの音声ファイルで、プーチン氏と今も連絡を続けて贈り物や友好的な書簡をやり取りしていることや、プーチン氏の主張を引用してウクライナのゼレンスキー大統領が事態を悪化させたなどと非難していることが明らかになった。