[ロンドン 21日 ロイター] – 英国立統計局(ONS)が21日発表した9月の公的部門純借り入れ(国有銀行を除く)は200億1000万ポンド(223億7000万ドル)でロイターがまとめた市場予想の171億ポンドを上回った。

統計を受け、ハント財務相は「中期的に債務を減少させるため、必要な措置は何でもする」と改めて表明した。

声明は「われわれは中期的に債務を減らし、税金を有効に活用して経済を成長させるとともに、財政を持続可能な軌道に乗せるために必要なことは何でもするつもりだ」とし「強固な財政は強い経済の基礎である。市場安定化に向け、財政を守ることは難しい決断が待ち受けていることを意味すると、すでに明確にしている」と述べた。

4─9月の借り入れ額は725億ポンドで、前年同期比約26%減少した。だが新型コロナウイルス流行前の2019年4─9月の水準を360億ポンド程度上回っている。

英シンクタンク財政研究所(IFS)のカール・エマーソン氏は、赤字の規模は英予算責任局(OBR)の予測通りだが、政府のエネルギー補助金が始まると再び拡大すると指摘した。

同氏は今年の借り入れ額が2000億ポンド近くになり、OBRの予想の2倍に膨らむ可能性があるとの見方を示した。