[シドニー 22日 ロイター] – 岸田文雄首相は22日、訪問先のオーストラリア西部パースでアルバニージー首相と会談した。両首脳は、地域の安全保障環境の変化に対応するため新たな共同宣言に署名。中国がアジア太平洋地域で影響力を拡大する中、安全保障面の関係強化で合意した。
日豪の安保共同宣言は2007年以来となる。
会談後の共同記者発表で両首脳は、今回の合意が今後10年の方向性を示す「羅針盤」となると説明した。
岸田首相は、新たな安全保障宣言への署名はオーストラリア訪問における最大成果の1つだと指摘。自由で開かれたインド太平洋の実現に向け、両国間の協力を推進していると強調した。
気候変動対策についても議論し、脱炭素へのシフトやクリーンエネルギー技術への投資を支援すると表明。アルバニージー首相は、グリーンテクノロジー構築に必要なものを含め、重要な鉱物について安全なサプライチェーン(供給網)の構築を支援することで合意したと述べた。
オーストラリアにとり日本は鉄鉱石や石炭、天然ガスの主要輸出先。首脳会談をパースで開催することで、日本のエネルギー需要における西オーストラリア州の重要性を強調した。