[上海 27日 ロイター] – 中国生態環境省の李高・気候変動対応室室長は27日、先進国は気候変動に関して「空虚なスローガン」を排し、資金拠出の約束達成に向けて前進する必要があると強調した。エジプトのシャルム・エル・シェイクで11月6日に開幕予定の国連気候変動枠組み条約第27回締約国会議(COP27)を前に、北京で記者団に述べた。
「目標を打ち出すことは重要だが、目標を行動に移すことも同様に重要」とし、会議では各国が「真の野心」を示す必要があると述べた。
先進国は2009年、途上国の気候変動への適応を支援するために20年までに年1000億ドルを拠出することを約束した。李氏は、約束履行の遅れが対策を「深刻に妨げ」、「相互信頼」を損ねたと主張。
「COP27に報告書を提出して(資金拠出の)遅れを言い訳するのではなく、年1000億ドルの資金拠出の約束をできるだけ早く果たすよう先進国に求める」とした。
中国は昨年、温室効果ガスの排出量を30年までにピークアウトさせ、60年までに「カーボンニュートラル」を実現することを約束したが、いまだに増え続ける石炭消費量を削減するためより迅速に行動すべきだと批判されている。