[ジャカルタ 11日 ロイター] – インドネシアが石炭火力発電所を早期廃止するのを支援するため、米国、日本などが少なくとも150億ドルの金融支援をする方向で最終調整している。ブルームバーグ・ニュースが11日に複数の関係者の情報として伝えた。 

主要7カ国(G7)は米国と日本を旗振り役に、2022年末までにインドネシア向けの「公正なエネルギー移行パートナーシップ(JETP)」合意の構築を提案している。

インドネシア政府高官は、バリ島で開催される20カ国・地域(G20)首脳会議の場で、来週にもJETPの下での資金提供が発表される可能性があることを確認した。

インドネシアのルフット海事・調整相はJETPの条件をめぐる交渉は厳しいが、16日までに発表されることを望むと述べた。

ルフット氏はケリー米大統領特使(気候変動問題担当)と電話会談し、協定の進捗状況を確認したと明らかにした。

「インドネシアはこの件に関して非常に明確な姿勢を示している。われわれは経済成長を妨げるような気候変動政策を望んでいない」と表明した。JETPの下で融資を受ける際に有利な条件を求めていることも明らかにした。

ムルヤニ財務相は11日のセミナーで、詳細には踏み込まず、来週にも資金提供の合意が発表されるとの見通しを示し、「エネルギー移行の実現を確信できるような規模になることを期待している」と述べた。

エネルギー省当局者はコメントを控えた。

インドネシアはすでに、昨年の国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)で発足したエネルギー・トランジション・メカニズム(ETM)のプログラムでアジア開発銀行と協力して脱石炭火力の加速に取り組んでいる。