[東京 18日 ロイター] – 自民、公明両党は18日、外交・安全保障政策の長期指針「国家安全保障戦略」など防衛3文書改定に向けた実務者協議の6回目会合を開き、防衛装備品の海外輸出に関する条件を定めた「防衛装備移転3原則」の運用方針などにについて議論した。見直しの必要性については一致したものの、具体的方策については今後の協議に持ち越した。

会合後に記者団に説明した自民党の熊田裕通議員と公明党の浜地雅一議員によると、政府側から防衛装備移転三原則については堅持するが、運用を見直したいとの提案があり、「運用指針を見直す必要性があるのは共通課題と認識した」が、具体案については「合意に至らなかった」という。

防衛装備移転3原則は2014年に安倍晋三内閣が武器輸出を原則として禁じていた武器輸出三原則に代わり閣議決定した。現行の運用方針では、安全保障面で協力関係にある国に対して、輸出できる装備品を救難、輸送、警戒、監視、掃海に限定しており、戦車や戦闘機など殺傷能力のある装備品も認めるべきかが争点のひとつとなっている。

日本が英国、イタリアと共同開発を進める次期戦闘機を第三国に輸出する際、日本製部品の第三国への移転には、日本と第三国が個別に国際的約束を締結する必要などが生じるが、今回の会合では政府側から見直しの考え方が示されたという

自公は25日に次の実務者協議を開催予定。