• FTXの無担保債権者向け債務31億ドル、バイデン大統領80歳誕生日
  • ザポリージャ原発リスク、ボスティック総裁、COP27基金で合意

米連邦公開市場委員会(FOMC)メンバー内で意見の相違が大きくなっている兆しがある。ブルームバーグ・エコノミクス(BE)がこう指摘しています。一つは、ハト派のブレイナード連邦準備制度理事会(FRB)副議長を中心とするグループで、景気の先行きを懸念。もう一方はインフレの根強さを意識し、利上げ停止に至るのはかなり先だと考えているグループで、パウエル議長はこちらに属するとみています。BEによれば、FRBの議長と副議長の見解がここまで分かれているのは異例。今後、景気が悪化するにつれて双方の隔たりは一段と目立ってくると予想しています。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

無担保債権者への債務

経営破綻した暗号資産(仮想通貨)交換業者のFTXは、無担保債権者の上位50位までに合計31億ドル(約4350億円)の債務を抱えていることが、新たな裁判所資料で分かった。19日遅くに届け出られた債権者上位50位のリストによれば、最大の無担保債権者に対する債務は2億2600万ドル余りに上る。FTXは一部事業の売却も視野にペレラ・ワインバーグ・パートナーズを投資銀行として起用している。

80歳の誕生日

バイデン米大統領は20日、80歳の誕生日を迎えた。既に米史上最高齢の大統領で、記録を更新したことになる。バイデン氏自身は2年後の大統領選で再選を目指す意向を表明しているが、民主党員の間では高齢を不安視する向きもある。ロイター通信と調査会社イプソスが11月に実施した調査では、バイデン氏について「政府で仕事をするには高齢過ぎる」との設問に強く、ないし若干同意するとの回答が有権者の70%に上った。民主党の有権者では59%が同意した。

強力な爆発の揺れ

ウクライナ南東部、ザポリージャ原発のある地域が過去24時間ほどの間、強力な爆発による揺れに見舞われたと国際原子力機関(IAEA)が20日明らかにした。一部の建物やシステムが損壊しているが、これまでのところ決定的なダメージは受けていないという。ロシア国営メディアは、ウクライナ軍が同原発に砲撃したと報道。ウクライナ政府からのコメントはない。両国は同施設への散発的な攻撃について、これまで数カ月にわたりお互いを非難している。IAEAのグロッシ事務局長は「この背後にいる者が誰であれ、直ちに停止しなければならない」と述べた。

引き締めペース鈍化支持

アトランタ連銀のボスティック総裁は、米経済のソフトランディングを確実にするため、今後複数回の利上げ幅は計100bp(bp、1bp=0.01%)までとし、金融政策引き締めペースの鈍化が好ましいとの認識を示した。そうした利上げであれば、「合理的な期間にわたってインフレを抑制するのに十分だと信じる」と指摘した。ボスティック総裁の考えは向こう数回のFOMC会合で政策金利を4.75-5%まで引き上げるというもので、これは一部のタカ派的な政策当局者ほど積極的な姿勢ではない。

合意こぎ着ける

エジプトで開催された国連気候変動枠組み条約第27回締約国会議(COP27)は20日、地球温暖化による「損失と被害」に対応する基金の設立で合意した。同基金は途上国や島しょ国が求めていたもので、歴史的合意となる。合意の下、特に脆弱(ぜいじゃく)な国が支援の優先対象となるほか、温暖化ガス排出の多い中国やインドが基金に拠出できる可能性を残す。

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