[ワシントン 13日 ロイター] – 米研究者グループが13日、核融合エネルギー開発で画期的な進展があったと明らかにした。将来的に実用化されれば、二酸化炭素(CO2)を排出しないエネルギー源として気候変動対策に有効活用できるとの期待が高まる。
米エネルギー省が13日発表したところでは、ローレンス・リバモア国立研究所で実施した核融合の実験で、燃料の容器に投入した分を上回るエネルギーを取り出すことに初めて成功した。核融合を引き起こすためのレーザーを使用し、2.05メガジュールのエネルギーを投入した結果、3.15メガジュールの出力を得られたという。
同研究所ディレクターのキンバリー・ブディル氏は、なおさまざまな科学技術上のハードルが存在するが、商業利用にこぎ着けられるのは恐らく50─60年先より前になると述べた。一方で集中的な努力と投資により、数十年にわたる基礎的な技術の研究を続ければ、発電所の建設は可能になるとの見方も示した。