[モスクワ 22日 ロイター] – ロシアは石油とガスの収入が想定通りなら来年から通貨市場で中国・人民元を買い始めると関係者2人が述べた。ドル依存から脱却する流れが加速する可能性がある。
ウクライナでの戦争を巡る西側諸国からの制裁により、ロシアはドルおよびユーロの使用やアクセスが制限されており、ロシア経済における人民元の役割が急速に高まっている。
リフィニティブのデータによると、モスクワ証券取引所における人民元/ルーブルの1日の出来高が日によってドル/ルーブルの出来高を上回っている。石油禁輸と価格上限を背景にロシアの従来の輸出ルートが圧迫されることにより、この傾向がさらに顕著になるとみられている。
ロシアはウクライナへの侵攻後に外貨準備の使用が制限されたため、2月に為替市場への介入を停止したが、関係者は「石油とガスの輸出による収入が来年、予算の8兆ルーブルを超えれば、中銀は人民元を買うだろう」と述べた。
中銀と財務省はコメント要請に応じていない。