[アムステルダム 16日 ロイター] – オランダのスフライネマッハー貿易相は15日のテレビ番組で、半導体製造装置の対中輸出に関する米国の新たな規制を直ちに受け入れることはしない方針で、欧州やアジアの国と協議していると述べた。

ルッテ首相は17日に訪米し、バイデン大統領と輸出政策などを協議する見通し。

オランダの半導体製造装置大手ASMLホールディングは2019年以降、米国の圧力を受ける政府から最先端装置の対中輸出を許可されていないが、旧世代の装置に関しては21年に20億ユーロ相当を中国に輸出した。

米政権は昨年10月、中国の半導体製造能力を妨げることを狙った措置を発表。米当局者はオランダや日本も足並みをそろえるとの見通しを示していた。

スフライネマッハー氏は「米国とは長い間協議してきたが、彼らが10月に新たなルールを発表したため状況が変わった」とし、「2年間圧力をかけてきたのだから今すぐ署名しなければならないとは言えない。われわれは応じない」と述べた。

日本や韓国、台湾、ドイツ、フランスと協議しているとも述べた。ASMLの主要なサプライヤーであるドイツは経済的な利害関係があるとし、「われわれが容易に輸出できない製品リストに特定の技術を載せるなら、他国も同様の措置を取るようにする必要があると強調した。