[ジュネーブ 3日 ロイター] – 世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は3日、WHOは新型コロナウイルスの起源に関する調査に引き続き取り組んでいると述べた。

「つい数週間前にも中国指導部・高官らに何度も書簡を送り協議した。新型コロナの起源に関するあらゆる仮説は依然調査中だ」と指摘。「WHOは新型コロナのパンデミックに関する起源を特定する計画を放棄していないことを明確にしたい」と語った。

米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は、新型コロナの起源を巡り米エネルギー省が中国の研究所から流出した可能性が高いと結論付けたと報道。ただ、エネルギー省の結論は「確信度が低い」とした。

米国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官は2月27日、新型コロナの起源について、米政府内では決定的な結論とコンセンサスは得られていないと述べたが、米連邦捜査局(FBI)のレイ長官は同月28日、新型コロナの起源を巡り、中国の武漢にある研究所から流出した可能性が高いとの見解を示した。

WHOの疫学者マリア・バン・ケルコフ氏は3日、パンデミックの起源に関する何らかの情報を持っている可能性のある国、機関、調査団体に対し、国際社会と共有するよう要請。「このパンデミックがどのように始まったのか完全な答えを持っているわけではなく、これに焦点を当て続けることが絶対に重要だ」とした。