[ニューヨーク 24日 ロイター] – 米連邦準備理事会(FRB)は24日に公表した監査済み財務報告書の中で、財務省に納めた2022年の国庫納付金が760億ドルとなり、21年の1090億ドルから減少したと明らかにした。金利コスト上昇が要因となった。
1月発表の数字を改定した。昨年の純利益は588億ドルで、21年の1079億ドルから減少。利息に関連するコストの増加が圧迫し、22年末時点で166億ドルの繰り延べ資産と呼ばれるものが計上され、実質的な損失と説明されている。
FRBはこれまで、たとえネットでマイナスの環境下であっても、その損失が金融政策運営・実行能力に影響を与えることはないと説明している。
繰り延べ資産はFRBが黒字に転換した際に返済されるが、アナリストは長期にわたって多額の損失を出すと予想しており、それには時間がかかる可能性がある。3月22日現在、この繰り延べ資産は422億ドルにまで増えている。
発表によると、FRBは準備預金制度を通じて預金取扱銀行に支払った利息が昨年604億ドルに達し、21年から551億ドル増加したほか、リバースレポ制度を通じて支払った利息は420億ドルで、21年から416億ドル増加した。
一方、22年は保有する債券から1700億ドルの利息収入を得た。21年は1224億ドルだった。