[バーゼル 5日 ロイター] – スイスの金融大手UBS経営陣は、5日開いた株主総会で、想定外のクレディ・スイス(CS)救済買収は金融界にとって一里塚でUBSにとり大きな試練との見解を示した。
コルム・ケレハー会長は、CS買収は「国際的にシステム上重要な銀行2行による初の統合」とし、統合銀行とスイスの金融センターにとっては新たな始まりで、多大な機会をもたらすと述べた。
UBSは2022年に76億ドルの最終利益を計上し、中核の富裕層事業は好調だった。
今後は、強みを損ねることなく、いかにCSの統合を進めるかが課題となる。このため、世界金融危機後の立て直しで手腕を発揮したセルジオ・エルモッティ氏を最高経営責任者(CEO)に再登板させる人事を決めた。
退任するラルフ・ハマーズCEOは「CS買収は大きな試練になる」と述べた上で、新たな機会を期待できると指摘した。
CSは前日、最後の株主総会を開催し、アクセル・レーマン会長は同行が破綻寸前まで追い込まれたことを謝罪した。