[ワシントン 6日 ロイター] – 米財務省は6日、分散型金融(DeFi、ディーファイ)のサービスに関し、北朝鮮やサイバー犯罪者、ランサムウェア攻撃者、泥棒、詐欺師が不正に得た資金の送金とマネーロンダリング(資金洗浄)に悪用されていると警告した。
いわゆるDeFi基盤は利用者が銀行を通じずに、暗号資産(仮想通貨)やステーブルコインで貸し借りや貯蓄をすることを可能にする。
財務省は新たにまとめた分散型金融の不正金融リスク評価で、米国内外の不正利用者らはマネーロンダリング防止やテロ資金対策の規制と実行、サービスを支えている技術の脆弱性を悪用していると明らかにした。マネーロンダリングやテロ資金の悪用への対策を講じていないDeFiサービスは、この領域で最も重大なリスクをもたらしていることが判明した。
ブライアン・ネルソン財務次官(テロ・金融情報担当)は声明で「われわれの評価では犯罪者、詐欺師、北朝鮮のサイバー攻撃者を含めた不正行為者が、不正なマネーロンダリングの過程でDeFiサービスを利用していることが分かった」と言及。民間企業は今回の評価結果をリスクを軽減するための戦略の参考とし、不正行為者が分散型金融サービスを悪用するのを防ぐための措置を講じるべきだと指摘した。