[ベルリン 12日 ロイター] – ドイツ政府は、港湾物流大手HHLAが国内最大のハンブルク港に保有するターミナルの権益を中国海運大手の中国遠洋運輸(COSCO)が取得するのを認めた昨年の決定を再検討している。ドイツ経済省の報道官が12日に明らかにした。

ドイツ内閣は昨年、HHLAがハンブルク港に保有する3つのターミナルのうちの1つであるトレロート・ターミナルの権益24.9%をCOSCOが取得することを承認した。

だが今年、このターミナルが重要インフラに分類され、ドイツ経済への中国投資のリスクを巡る政治的対立が再燃する恐れが出てきた。

経済省報道官は、COSCOの出資を認めるどうか、どのような条件で認めるかは検討中だと述べた。

中国外務省の汪文斌報道官は13日の定例会見で、ドイツに対し「客観的かつ合理的」な審査を行うよう求めた。

「商業的な協力を政治問題化したり、イデオロギーや安全保障に関するものにしたり、そうした協力に障壁を設けたりすることをドイツ側が控えることを望む」と述べた。

ショルツ首相は昨年10月、連立政権内の一部の強い反対を押し切ってCOSCOの権益取得を認めた。首相の報道官は、この問題に対するショルツ氏のスタンスは変わっていないと述べた。