ロシアで収監中の反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏の釈放を求め、英俳優ジュード・ロウさんや英作家J・K・ローリングさんら世界の著名人130人以上が28日、プーチン大統領に宛てた公開書簡を出した。ロシアの独立系メディアが伝えた。
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モスクワの裁判所では26日、追起訴を巡る手続きが行われ、ナワリヌイ氏は5月5日までに資料196冊に目を通すよう通告された。政権高官らを糾弾する団体「反汚職基金」の活動を理由に「過激派組織」の設立や資金供与の罪などに問われており、側近は「大規模な審理が間もなく始まる」と述べた。
本人は「禁錮30年の恐れがある」と反発。4月2日に国内で軍事ブロガーが爆殺された際、当局は「(ウクライナが)反汚職基金の協力者と実行した」と主張した。さらに重罪に問われることを念頭に、ナワリヌイ氏は「終身刑」が待ち構えていると警鐘を鳴らした。
プーチン氏は28日、重罪の最高刑を引き上げる刑法改正案の可決を受けて署名、成立させた。国家反逆罪で終身刑、テロ罪で禁錮20年になる。