[イスタンブール 30日 ロイター] – トルコのエルドアン大統領は4月30日、過激派組織「イスラム国」(IS)のアブ・フセイン・アル・クライシ指導者をトルコの国家情報機構(MIT)がシリアで殺害したと発表した。エルドアン氏は放送局TRTのインタビューで「この人物(IS指導者)は無力化された」と語った。
エルドアン氏は、トルコ情報機関が長期間にわたって追っていたと明らかにした。
シリアの現地・治安情報筋によると、トルコが支援する反政府勢力が支配し、トルコとシリアを2月6日に襲った地震で最も大きな被害を受けた地域の一つであるシリア北部の町ジャンダリスで殺害された。
これに関してシリア国民軍はコメントしなかった。
住民の1人によると、4月29日から30日にかけてシリア北部ジャンダリスのトルコとの国境付近で衝突が発生し、約1時間後に大きな爆発音が聞こえた。
衝突が起きた地域はその後、誰も近づかないように治安部隊によって包囲された。
ISは指導者だったアブ・ハサン・アル・ハシミ・アル・クライシ氏がシリア南部で殺害されたのを受け、2022年11月にアブ・フセイン・アル・クライシ氏を指導者に選んでいた。
ISは14年に当時のアブバクル・バグダディ指導者がイラクとシリアの広大な地域を支配したと宣言。しかし、シリアとイラクでの米軍支援部隊や、イランやロシアが支援するシリア軍などの掃討作戦後に主導権を失っていた。