[東京 9日 ロイター] – 日銀の植田和男総裁は9日、衆院・財務金融委員会で、過去25年間の金融緩和策のレビューについて、さまざまな政策の効果や副作用も含めて幅広く点検していきたいと述べた。岬麻紀委員(日本維新の会)の質問に答えた。
植田総裁は、政策レビューは中長期的な観点で行い「あらかじめ特定の政策をどう見直すかということを念頭に置いたものではない」と強調した。その上で、毎回の決定会合で、現在行っている政策の効果や副作用の分析を随時行い、政策決定につなげていくと述べた。
賃金については、労働需給の引き締まりが続いていくことやこれまでの物価上昇を反映して「賃金上昇率は基調的に高まっていく」とみているものの、「こうした見通しの不確実性はいろいろある」と述べた。賃上げの中小企業への広がり、来年以降の賃上げの持続性について丁寧に見極めていく必要があると語った。
(和田崇彦)