[チューリヒ 17日 ロイター] – スイス議会は金融大手クレディ・スイス(CS)の経営危機と同業UBSによる買収を調査する議会調査委員会(PUK)の設置を決めた。PUKは召喚状を出す権限があり、両行の経営陣や政府当局者らに経緯などの説明を求めるとみられる。
PUKは近年に4回しか招集されておらず、異例の対応となる。政府の介入で実現したUBSによるCS救済買収は、議会の手続きを経なかったことなどから世論の反発を招いた。議会は先月、効果を伴わない象徴的な採決で、CS救済に利用された金融保証を「不承認」とした。
PUKの構成員や責務などの詳細は5月30日に始まる議会会期中に上下両院で決める見通し。
上院事務局は声明で「一連の出来事の重要性や金融面の影響」を踏まえてPUKの設置を決めたと説明。「緊急合併に至るまでの過去数年の経緯の明確化」を求めるとした。
スイス政府が両行の合併を支援するために緊急法令を制定したことも調査対象となる見通し。