[台北 17日 ロイター] – 台湾の野党・国民党は17日、2024年総統選挙の公認候補に侯友宜・新北市長を選出したと発表した。

同党は中国との融和路線を敷く最大野党。不特定の「科学的データ」に基づき党幹部が侯氏を選出したという。

総統選挙は1月13日に実施される。中国人民解放軍は台湾付近で定期的に軍事演習を実施。中台関係は緊張している。

侯氏は党本部で記者団に「わが国は国際的に激しい部隊と戦争の危険に直面している」とし「国内には分断を巡る対立があり、無数の問題が解決されていない。若い人々が将来を見通すことが難しい状況だ」と発言。国民党を勝利に導くと述べた。

同氏は、総統選で与党・民主進歩党(民進党)の頼清徳・副総統と対決する。今週発表の複数の世論調査では、頼氏が5─10%ポイント前後、侯氏をリードしている。

侯氏は65歳。警政署署長(警察庁長官)を務め、昨年の新北市長選では圧勝で再選を果たした。

国民党からの出馬を目指していた鴻海(ホンハイ)精密工業の創業者、郭台銘(テリー・ゴウ)氏は、侯氏を全力で支援すると表明した。