- 米債務交渉、アップルがブロードコムと契約、ソフトバンク格下げ
- 金と現金保有をとコラノビッチ氏、サウジが原油空売り勢に警告
イエレン財務長官は早ければ6月1日にも財務省が現金を使い切る可能性があると警告していますが、その「Xデー」について下院共和党の間で不信感が生じています。スカリス下院院内総務は、「後で日にちをずらすことができるよう、今の段階で保険をかけているように見える」と発言。6月1日という推計に至った根拠についてさらなる透明性が必要との認識を示しました。そうした認識が広がれば、債務上限引き上げの緊急性を打ち消すことにもなりかねません。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。
「程遠い」
マッカーシー米下院議長(共和)は23日午前に共和党の全下院議員と非公開の会合を開き、バイデン政権との債務上限交渉はまだ続くと述べた上で、歳出削減という党の要求で団結するよう訴えた。会合に参加したラルフ・ノーマン議員によると、交渉では双方が合意には「程遠い」とマッカーシー氏は語った。会合に居合わせた別の人物もマッカーシー氏の発言を確認した。
米国内で製造
米アップルはブロードコムと数十億ドル規模の複数年契約を新たに締結した。ブロードコムは第5世代(5G)無線周波数とワイヤレス接続に関する部品を開発する。部品はブロードコムが主要施設を有するコロラド州フォートコリンズなど米国内の複数の施設で設計・製造される。
格下げ
S&Pグローバル・レーティングは、ソフトバンクグループの長期発行体格付けと無担保優先債券の格付けを「BB+」から「BB」に、劣後債の格付けを「B+」から「B」に、それぞれ1段階引き下げたと発表した。アウトルックは「安定的」。S&Pは格下げについて、ソフトバンクGの投資ポートフォリオの変動性と資産リスクの高まりに起因する事業面でのマイナス要因が、財務運営力や高水準の現金、上場の可能性があるアームの株式保有という下支え要因を大きく上回っているとの見方を反映したものだと説明した。
金と現金
決着がつかない米債務上限交渉やリセッション(景気後退)リスクの高まり、米金融当局のタカ派姿勢などを理由に、JPモルガン・チェースのマルコ・コラノビッチ氏は株式の持ち高を減らして現金を堅持するよう顧客に呼び掛けている。同氏のチームは、株式と社債の配分を引き下げた一方、現金保有比率を2ポイント高めた。商品のポートフォリオでは、債務上限交渉に絡むヘッジと安全資産需要を理由にエネルギーから金に移した。
「気を付けろ」
サウジアラビアのアブドルアジズ・エネルギー相は、石油輸出国機構(OPEC)と非加盟の主要産油国で構成する「OPECプラス」の次回会合を約1週間後に控え、原油の空売り勢に新たな警告を発した。アブドルアジズ氏はドーハで開かれたカタール経済フォーラムで、「彼らは痛い目に遭うだろうと私は忠告し続けている。彼らは4月に痛い目に遭った」と指摘。「気を付けろとだけ言っておきたい」と述べた。OPECプラスは先月、意表を突いて減産を発表した。
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