[ロンドン 23日 ロイター] – 証券監督者国際機構(IOSCO)は23日、暗号資産(仮想通貨)とデジタル市場を規制する初の国際ルールを提案した。

暗号資産業界では昨年、交換業者のFTXが破綻し、消費者保護を巡る懸念が強まった。国ごとにルールが異なるため、国際ルールを求める声が出ていた。

今回提案されたルールは、利益相反、市場操作、国境を越えた規制協力、暗号資産の保管、オペレーショナルリスク、個人顧客の扱いといった問題を取り上げている。

従来の市場で確立された利益相反を防ぐ措置を応用した。

IOSCOは年内の最終決定を目指すと表明。世界の加盟機関が規制の穴を埋めるため、速やかに利用することを想定している。

IOSCOには、米証券取引委員会(SEC)、日本の金融庁、英金融行動監視機構(FCA)、ドイツ連邦金融監督庁(BaFin)などが加盟している。

暗号資産を巡っては、欧州連合(EU)の財務相理事会が今月、市場規制法案(MiCA)を最終承認。暗号資産規制で包括的なルールが整備されたのは世界初で、英米などにも同様の措置を講じるよう圧力がかかっている。