[東京 25日 ロイター] – 松野博一官房長官は25日午後の会見で、衆院の東京28区の候補者調整を巡って自民党と公明党が対立していることに関連し、政府としてコメントは控えるとしつつ、岸田政権が両党の強固な基盤の上に成り立っていることに変わりないとの見解を示した。「引き続き両党と連携しながら、さまざまな政策課題に全力を尽くしていきたい」と述べた。

東京28区では公明党が独自の候補者を立てる意向を示し、自民党の東京都連が反発して調整が難航していた。公明は同区での立候補が認められない場合、東京都内の小選挙区で自民候補を推薦しない意向を示し譲歩を求めていたが、自民党の茂木敏充幹事長は23日、公明党の石井啓一幹事長との会談で公明の候補者擁立は認められないと通告した。

両者は25日に国会内で再度、会談し、共同通信によると、石井幹事長は同区で候補者を擁立せず、東京都内の小選挙区で自民候補の推薦を見送ると伝えた。ただ、自民の要請を受け、30日に改めて会談することになったという。

一部週刊誌で、岸田文雄首相の長男の岸田翔太郎首相秘書官が親族一同と首相公邸で開いたとする忘年会に首相も顔を出したとされることについては、松野官房長官は「公邸内の私的な居住スペースにおいて、親族と食事をともにするのは特段問題はないと認識している」と述べた。

ただ、首相の迎賓機能や職務機能を有する公的なスペースにおいて「今回の報道にあったような行動について総理は報道により認識したため、事実関係を確認の上、厳しく注意したと聞いている」と説明した。週刊文春によると、岸田秘書官は公邸内の赤じゅうたんが敷かれているスペースや組閣時に写真撮影で使用されていた階段で写真を撮っていた。