米国のデフォルト(債務不履行)回避に向けた交渉で、ホワイトハウスと下院共和党の担当者は27日、連邦債務上限の引き上げで暫定合意に達した。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。
バイデン大統領とマッカーシー下院議長は27日夕、電話で協議を行った。事情に詳しい関係者2人が明らかにした。債務上限問題を巡る交渉の担当者は急いで合意取りまとめの協議を進めてきた。
電話協議はワシントン時間午後6時(日本時間28日午前7時)ごろに始まり、7時半までに終了したと関係者の1人は語った。バイデン、マッカーシー両氏が最後に対面で会談したのは22日。
議長は電話協議に先立ち、「数時間」以内に合意があるかもしれないし、妥結まであともう数日かかるかもしれないと述べていた。
バイデン政権と下院共和党の交渉担当者らは昼夜を通して協議を続けてきた。イエレン財務長官は26日、債務上限の引き上げもしくは適用停止が講じられない場合、財務省は資金繰りを続けるための特別措置を6月5日までに使い切るとの見通しを明らかにした。
共和党交渉担当者の1人であるマクヘンリー下院金融委員長は、「双方の間には大きな相違点が複数ある」と話し、こうした相違点の大半はトップ2人で解決しなくてはならないと述べた。
バイデン大統領はまとまりつつある合意について、既にシューマー上院院内総務、ジェフリーズ下院院内総務の議会民主党トップと話をしたと、関係者の1人が明らかにした。
原題:White House, Republicans Reach Deal to Avert US Default (1)(抜粋)