[北京 30日 ロイター] – 中国科学技術省系の研究機関がまとめた報告書によると、同国の組織は過去3年で79の大規模言語モデル(LLM)をリリースした。人工知能(AI)アルゴリズムの開発強化が背景。

LLMは大量のテキストデータを基に深層学習技術でトレーニングされたモデル。2020年に開発が「加速」段階に入ったという。

報告書によると、20年に中国の組織がリリースしたLLMは2、米国は11。21年はそれぞれ30。22年は米国が37、中国は28。23年は現時点で中国が19、米国が18という。

報告書は「世界中でリリースされた大規模言語モデルの分布から判断すると、中国と米国が大きくリードしており、世界全体の80%以上を占める」とし「米国は大規模言語モデルの数で常に世界1位だ」と指摘した。

中国の組織は、米国主導の輸出規制により、LLMのトレーニングに使う半導体へのアクセスが制限されており、AI産業が大きな課題に直面している。

報告書は、中国で開発された79のLLMを分析。こうした技術が開発されている省・地域はすでに14あるが、学術界と産業界の共同開発プロジェクトが「不十分」だと指摘している。