[イスタンブール 12日 ロイター] – トルコリラが12日朝方の取引で一時1ドル=23.77リラまで下落し、最安値を更新した。

0834GMT(日本時間午後5時34分)現在、リラは1.3%安の23.65リラ。年初から21%以上下落している。

同国では新たな中央銀行総裁に米ファースト・リパブリック・バンクで共同最高経営責任者(CEO)を務めたハフィゼ・ガイ・エルカン氏が任命され、利上げ観測が浮上しているが、投資家は政策の行方を見守っている。

JPモルガンはエルカン氏の総裁就任後初めて行われる6月の政策決定会合で、政策金利が8.5%から25%へ引き上げられると予想した。必要に応じてより小幅な追加利上げを示唆するフォワードガイダンスを示す可能性があるとした。

ブラウン・ブラザーズ・ハリマン(ニューヨーク)の為替戦略担当グローバルヘッド、ウィン・シン氏は「市場の信頼を取り戻すために中銀は次回22日の会合で積極的な利上げを行う必要がある」と指摘した。

外資系銀行のあるトレーダーは「金利が適正な水準に達するまで当局は為替市場で積極的な役割を続けるとみられる」と語った。